営業嫌いが苦手を克服して、営業部のエースになった話

仕事

私は約1年半、営業部に配属されていました。
元々、私自身の性格は人見知りでコミュ障、いわゆるかなりの内向型で、
できれば人と関わることを避けて、自分一人でコツコツと物事に向き合いたいタイプです。
人と話すことは苦手な一方、
細かいことを正確に素早くこなしたり、何かアイディアを考えて企画したり…という、
一人で思考をめぐらすことは好きなタイプでした。

そんな私が営業をすることになり、
電話が嫌い、人に心を開いて話すことができない、など苦手なこととストレスに晒され続ける日々の中で、
少しずつ自分のような性格でも、成果を出すコツを見つけ出してきました。

試行錯誤する中で、気づけば有難いことに社内で表彰され、
営業部のエースと呼ばれるようになる機会にも恵まれることができました。

今回の記事では、そんな大の営業嫌いだった自分がどのように苦手を克服したのか、
また、成果を出すためにどんなことを心がけて来たのか、お伝えしていこうと思います。

今営業をしている人や、「営業が苦手…」という人に参考にしていただければ幸いです。

1.コミュ障&人見知り克服のためにしたこと

まず、営業に配属とわかった時点で、自分が営業向きの性格ではないことが分かっていたので、
営業をするうえで参考になりそうな本を読みました。

その中で特におすすめしたいのが『営業の魔法』という本です。
この本は数ある営業本の中でも代表的な一冊で、
「営業=押し売り」というイメージのあった自分にとっても、目から鱗の非常にためになる内容が書かれていました。

この本に出会えたことで、”営業”という仕事への苦手意識がだいぶ解消できましたと思いますし、
お客様にも信頼していただける行動が増え、結果的に成果につながったと思います。
主人公は、当時の私と同じように、
営業が嫌いで、成果を出せず、いつも逃げることや辞めることばかり考えている青年です。
この青年が、ある一人の人物と出会って、
営業のすばらしさ、成果を出す秘密に気づいていく…という内容なのですが、
ストーリー形式でサクッと読めますし、まだ読んだことがなく、気になった方にはぜひおすすめしたい一冊です。

この他、心がけていたことは、
「人たらしのように振る舞うこと」「あえて自分の感情を無視すること」です。
営業ができる人というのは、「人たらし」な人が多いです。
自然と人に好かれ、その人がいるだけでなんだか嬉しくなったり、
その人のことを助けたりしたくなってしまう人。

「人たらし」な人には、どんな特徴があるでしょうか?
いつもニコニコしていたり、話しかけた時のリアクションがオーバーだったり、
なんとなく肩の力が抜けていて話しやすかったり…

私も含め、人見知りやコミュ障だと自分のことを思っている人は、
大概自分に関心が向いていて、「変なことをしていないかな?」とか「人に嫌われたくないから近づきたくない…」と思っている人が多いと思います。
そんな人は、他者から見るとガードが厚くなかなか心を開いてくれない人のように感じます。
自分がもし「人たらし」だったら、
どういう行動を取るか考えてあえてそのように振舞ってみることで、
少しでも人との距離が近づくはずです(実際、私はそうでした!)

また、「あえて自分の感情を無視すること」も必要です。
人見知りだったり、コミュ障だと感じているタイプの人は、
肌が弱いアレルギーの人のように、
外部のものに対して過剰にバリアが働いている可能性があります。

警戒心が強いことは長所でもありますが、
人と距離をつめなければいけない営業では、マイナスに働いてしまうこともあるかもしれません。
そこで、「自分の感情を無視すること」も必要なのです。

例えば、私の場合、電話をかけることがとにかく苦手だったので、
アポを取ったり、営業電話をする時は、
あえて何も考えず、思考停止で次々と電話をかけられるよう意識していました。
あとは5件だけ、と決めて、
そこだけ一気にかけてしまうとか…

とにかく「嫌だ」「やりたくない」という自分の感情をコントロールして、
うまく行動できるように意識をしていました。

以上のように、
まず仕事に関係する本を読んで、
「営業」とはどんな仕事か自分の納得のいく意味づけをしたうえで、
「人たらしのように振る舞ったり」、「自分の感情をうまく無視したり」することで、
内向的な性格でもうまく行動量を落とさず、営業できていました。

2.成果を出すために意識したこと

さらに、そのうえで成果を出すために、意識していたことがあります。
それが「逆算」「分析・計画」「粘り強く取り組む」「情報収集」、のような行動です。

まず「逆算」ですが、
これはゴールを達成するために絶対に必要な考え方です。
営業は必ずノルマのような毎月のゴールが設定されており、
それを達成することによって初めて、評価されます。
シビアな世界でもあり、同時に自分一人の力で成果をコントロールできる仕事でもあるわけです。
この毎月のゴールに対して、
「逆算」とは、「あとどれぐらいでゴールが達成できるのか?」「どのお客様にアプローチすればいいのか?」を逆算して考えることです。
私は毎日のように、数字をチェックして、ゴールから逆算して、次なるアクションを決めていました。

また、さらに「分析・計画」が必要です。
営業は数字を見る仕事でもあるので、
「なぜこのような数字になっているのか?」「どこにいつアプローチすれば良いのか」、
逆算したうえで、さらに細かく分析して、計画に落とし込んでいきます。

そして、最後まで走り抜ける、諦めない「粘り強さ」も必要です。
私は特にこの「粘り強さ」に秀でていたと自分では思います。
あと一歩頑張れるか、もうやめてしまおうと思った時に、
どれだけ踏み止まって自分に行動を起こさせられるか、
ゴールを達成できるかの分かれ目となると思います。

また、「情報収集」も重要です。
お客様に対して、今どんな商品を提案すれば良いか、お客様のニーズはどこにあるか、
市場ではどんな商品が売れているか、お客様の競合の状態はどうか、
商談の中や、社内での会話、自らのリサーチでひたすら情報収集を行います。
それによってかなり行動の一つ一つや、お客様との会話が、
一段階上の良質なものになっていくはずです。

3.逆にやってはいけないNGなこと

逆にやってはいけないことは以下の3つです。

・相手の意見を無視した押し売り
・短期的なゴールに集中すること
・自信を無くしたり、ネガティブになること

営業とは、いかに相手に買わせるか、売りつけるかだと思っている人は間違いです。
私の営業がルート営業だったということも関係するかもしれませんが、
お客様がたとえその一回購入してくれたとしても、
「無理やり売りつけられた」というネガティブな感情がこちらに残ってしまい、
その後リピートしたり、優良顧客となってくれたりする可能性が下がってしまうでしょう。
あるいは、口コミや他の人に対して「あの会社の営業は強引で嫌だ」「無理やり売りつけられた」といった、
感想を述べるかもしれません。
そうすると、より潜在的な顧客を失うことにつながっていくでしょう。
だからこそ、どのお客様にニーズがあって、どのアイテムを提案すべきなのか、
戦略を立て、分析することが大切なのです。

また、短期的なゴールに集中することもNGです。
これは前の話にも繋がりますが、「このお客様を説得したらゴール達成だ」という時、
無理やりな提案をすることによって、長期的な利益が損なわれる可能性があります。
その場しのぎの対応になったり、ただ数字が立っているだけで中身は形骸化していたり…
最悪の場合、お客様を失うことにもつながる可能性があります。
営業は短期的なゴールを追うのではなく、
その会社やお客様のために、長期的に見てプラスになる提案や行動を行うべきです。

そして、「自身を無くしたり、ネガティブな感情になること」もNGです。
営業は大変な仕事です。また、それに一人で立ち向かわなくてはいけません。
その中で、辛いことがあったり、数字に対するストレスがあったりして、
ネガティブな気持ちになってしまうこともあるでしょう。
しかし、お客様は自信がない営業マンから何かを買いたいとは思いませんし、
また行動量が勝負の営業で、ネガティブな感情になってしまうと行動が止まってしまうことにつながります。

絶対になってはいけないわけではありませんが、
いつまでも引きずらず、気持ちを切り替えられるスキルを身に着けることも大切です。

4.営業が苦手だからこそ発揮できる強み

また、私たち、人見知り&コミュ障の営業マンだからこそ発揮できる強みがあります。
それが営業の中で最も大切な力の一つだとされる「傾聴力」です。
営業で大事なのは、お客様にものを売る「トーク力」ではなく、
お客様の悩みからニーズを引きだし、信頼してもらうための「傾聴力」です。

私もお客様の話に耳を傾け、できるだけ「何かお困りのことはありませんか?」など、
お話を聴くようにしていました。
自分から商品の魅力を伝える「トーク力」も必要ですが、
さらに一歩進んだ営業マンになるための「傾聴力」を内向型のタイプの人は磨いてもよいかもしれません。

5.大切なのは長く続けること

そして最後に大切なのは、とにかく無理をせず、
長く続けることです。
私が所属していた営業部も実際、たくさんの人が体調やメンタルを崩して、
退職したり休職したり、ということが起きました。
営業は大変で辛い仕事だからこそ、
「ガッツ」「根性」「気合」のような、ひと昔前の考え方ではなく、
戦略的に考えて、ペース配分をして走り続けることが大切なのです。

辛い時は休むことも大切でしょう。
無理せず、ゆっくり休んで、また次から頑張れば良いのです。

以上、今回は人見知り&コミュ障だった自分が、
成果を出して社内表彰され、営業部のエースと呼ばれるまでに意識していたことを書いてきました。

営業を頑張るみなさんを応援しています!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました